即興演奏が好きだ。
上手かというとまた別だけど…。
簡単なルールだけ決めてしまえば後は自由にどうぞ、っていう気ままな感じが好きだ。
中学生か高校生の頃、ディープ・パープルやレッド・ツェッペリンがライブになると弾きまくって1曲が20分くらいになると知ったり、スケールを教えてもらってアドリブで弾いてみた時に知った、こんなにフリーダムでいいんだという解放感。
シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠が色んなギタリストとセッション後にどうでした?と聞かれ「みんな好き勝手にやりよるのが良かったね」と答えてた、あ、好きにやっていいんだ、という考え方。そういう所が好きだ。
ただのテクニックお披露目大会に陥らないノリの、エモーショナルで音楽的なセッションが好きだ。
とはいえ演奏の引き出しを普段からストックしておかないといけないので、好きにやるのもなかなかの道のりだったりする。その道のりが楽しめればしめたもんだ。
上京した時に、武者修行みたいな気持ちでセッションに出てみようと思った事がある。
検索するとブルースとジャズのセッションはたくさん該当があった。
ブルースはちょっと聴きかじってるので、2〜3回くらい参加させて頂いた。
ジャズはよくわからないので、いまだに参加した事がない(一度知人のジャズギタリストのライブを観に行った時に、本当に予告なしでその場でステージに上げられてギターを弾いた事があるが、上手く弾けずに悔しかったので、その後ジャズギターをちょっとずつ練習してる。けど未だによくわからない)。
後は既存の曲、ロックやアニソンの有名な曲を元にセッションなども多い。
そういったセッションも少し参加させて頂いたことがある。
冒頭に書いた様な、コードを2〜3個決めてロックをベースに後は自由、みたいなセッションは多くなかった。
1つ下北沢でフリーセッションをやられている所があって、2度ほど参加させて頂いたのだが、ホストの方がやめられたのでそこまでとなった。
この時は僕が音がデカすぎたのか、流石に自由気ままにやりすぎたのか、僕のコミュニケーション能力が低いのが災いしたか、「イエー良かったよー!楽しかったな!」という雰囲気にはならず、逆に水を差したような空気だったので今思い返してもすみませんという気分になる。
こうしたらもっと良かったかなとか、その後に活かせてる…と思います。…たぶん。
最近は両国SUNRIZEで行われてるマイクのわというセッションイベントにお誘い頂いている。
最低限の決め事で後は自由にどうぞ、という感じだ。
とっても敷居が低い。初対面も方もいらっしゃる。
グダグダになっちゃって「なんだこれ!」って笑っちゃう時もあるけど、それはそれで好きだ。
すごく噛み合って「すごい曲ができた!」みたいな時もある。
誰も予想できないから面白い。作者も先を決めてないけどめちゃ面白い流れになってる連載漫画の翌週を待つ気分だ。
なにより自由気ままにギターを弾かせていただけて楽しい。
あ、でも頻繁にやってると引き出しを開け尽くしてしまうのでそこは気をつけたい。
最後はマイクのわのステルスマーケティングみたいになっちゃったけど、純粋に自由を感じられる即興演奏が好き、というお話です。
2018.11.27 マイクのわ at 両国SUNRIZE イベント後に出演者や観客の皆さんと。撮影:山野玲