初めての個展を開催した話【1/3準備編】

2024年1月25〜27日、人生で初めて個展を開催した。

準備の時に、個展経験者の方のブログなどに非常に助けられたので、僕もその様子をブログに残そうと思う。

◽️個展をやろうと思ったきっかけ

物心ついた時から、絵を描くのが好きだった。

大学は芸術学部に進学したが挫折して中退。以降ほとんど絵を描かなくなった。

月日は流れ2020年。37歳。コロナ禍。

家にいる時間が増えた。

気持ちが塞いでいたのと合わせて、自分の数少ない引き出しの中で、他の誰かが1mmでもポジティブな気持ちになれるものはないか考えた。

また絵を描こうと思った。

最低限の水彩画の画材を購入し、家で出来る範囲でやってみた。

楽しかった。やっぱ描くの好きなんだなと再認識した。

インスタに投稿したり、自分の音楽活動のフライヤーやグッズなどに取り入れるようになった。

少しだけリアクションを頂くようになった。

作品数も増えてきた。

段々と、原画の発色の鮮やかさを直接観てもらいたいと思った。それが個展をやりたいと決心したきっかけだった。

◽️準備

実際に個展に向けて動き出したのは、コロナ禍や音源リリースが比較的落ち着いた2023年の終わり頃。

作品数は既に足りてた。

●ギャラリー探し

ギャラリーを探す上で、念頭に置いたのはキャリアのない自分でも個展を開かせてくれる所。

ネットで検索したが、なかなか絞れずにいた。

そんな中の2023年11月、僕はミュージシャンの松波哲也さんと、東京の谷根千を散策していた。

ふと、ある建物が目に入った。

古民家をリノベーションしたスペースらしかった。

古い建物好きの自分に刺さる佇まいだった。

入口付近を見ると、利用者募集の貼紙がしてあった。

アートだけでなく、期間限定ショップなどにも利用可能なフリースペースだった。

なんとなく、ここに自分の絵が飾られてある風景をイメージしてみた。

あ、ここにしよう、と思った。

それが今回個展をやらせて頂いた、GALLERY KOKESHIさん。

撮影:ぴみさん ※写真は個展開催中のものです。

インスタにDMさせて頂き、後日、中を見学させて頂いて、打ち合わせをし、開催決定となった。

ズボラな自分が、この時随分と行動的だったので、我ながら驚いていた。

●事前にやった事

珍しく勢いで場所を押さえたが、具体的にどう準備を進めたらいいかわかってなかった。

まず、ネットで情報を集めた。

次に、両親と妹にアドバイスを請おうと思った。

我が家は、家族それぞれアートに携わっている。頼もしすぎる。

親族の中でも、亡くなられたが水彩画を描いている叔父がいた(余談だが祖父も油絵を描いていた)。叔母がその回顧展をディレクションされた関係で、叔母からも貴重なアドバイスを頂いた。

めちゃくちゃ勉強になった。

あとは学生時代の展覧会設営のアルバイト経験の記憶を掘り起こし、必要な事を洗い出していった。

書き出すと頭の中が整理できる。気がする。

できるだけ明確にイメージトレーニングしてみる。

大きな悩みどころは2点。額装と搬入搬出だった。

額装は経験がない上に、絵の数の多さに1人で途方にくれていた。

ネットで調べまくった結果、マルニ額縁画材店さんでオンライン販売されているのを購入し、自分で額装する事にした。

こんな感じ。

マットで絵を囲う事も初めて知った。これもマルニ額縁画材店さんで、サイズを指定して注文する事が出来た。

1点だけ、イレギュラーサイズの絵は画材屋の世界堂新宿本店さんへ額装を依頼する事にした。

直接、絵を持って店舗へ伺う。

お店休日だった事もあるが、額装待ちのお客さんでなかなかの行列が出来ていた。こんなに需要があるんだって、正直驚いた。

担当者の方に相談しながらサイズを計って頂いて、合う額縁を選ばせて頂いた。

額装を依頼するってどんな感じなんだろうと興味もあったので、お願いして良かった。

金額は7000円をちょっと切るくらいだった。

値段は絵や額縁によって大きく変わると思う。

一方、搬入搬出は車の手配が必要だった。

僕は車を持ってないので、レンタカーやタクシーを検討したが、最終的に知人のKさんが車を出してくれる事になった(本当に助かりました)。

他の方法として、ギャラリーへ作品を郵送するパターンもあるらしい。

その他必要な物も準備していく。

キャプションは、イラレで文字を打ち、プリントアウトした物を、スチレンボードに貼り付けて制作。

その他準備した物は、レーザー水平器、それを立てる三脚、メジャー、かなづち(それで打ち付ける壁掛けフックは、ギャラリーからお借りした)、芳名帳、配布ステッカー、DM、ポスター、販売用ポストカード、絵が売れた時用の赤い丸シール、来客があった時のコーヒー、他ボールペンやふせんなどこまごましたもの。

レイアウトは、ギャラリーの広さを伺って、絵を掛ける高さや幅などを決めていった。

自宅でリハーサル。

音楽Bar沼袋Space Cにポスター貼って頂いたり。

SNSやDMで告知させて頂いたり。

詳しい人からしたらやれる事はもっとあるのかもしれないけど、自分が思い付く限りやれる事はやった。

後は当日を迎えるだけとなる。

次回、【開催編】へ。

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